【もつ】とは？

 

鳥獣肉の臓物になります。畜産副生物、内臓肉とも呼ばれますが、概ね、もつ＝ホルモンで間違いはありません。

本来、もつは食べれる全ての内臓を指しますが、一般的には、小腸や大腸を意味することが多いようです。

また日本では、舌(タン)や心臓(ハツ)と「赤もつ」、胃や腸などを「白もつ」と言います。牛豚の小腸は、コテッチャン、テッチャン、コプチャンなどと呼ばれたりもします。

 

 

牛ホルモンの部位

 

小腸

朝鮮語では、コプチャン、コテッチャン等と呼ばれいます。国産牛は脂身があり、口どけの良さやぷりぷり食感が特徴です。

焼肉店でも人気の部位ですが、煮込み料理や串焼きなどにも使われてます。

特に加工技術の難しさから丸腸はホルモンの中でも人気が高いと言えます。

 

しま腸

焼肉店などでは、テッチャンなどと呼ばれています。牛一頭から２〜３kgほどしか取れないため、値段は高く貴重部位です。

しましま模様が特徴で、小腸にはないコリコリ食感が特徴です。

脂はあっさりしていて、胃もたれせず、人気もあります

 

はつ(心臓）

心臓は、ハツだけでなく、ハートやこころとも呼ばれます。

脂身は少なめで旨味が強く、コリコリとした食感が特徴です。ビタミンB1が多く含まれており、消化の手助けを行ってくれます。

臭みもほとんどなく、ホルモンが苦手な方でも食べ易い部位になります。

 

ミノ(牛第1胃袋）

牛の４つある胃袋の１つです。見た目の様子が蓑に似ていることからこの名称になってますが、基本的には、下処理の間に蓑は外され、綺麗にしてるので、一般人の方が蓑を見ることはありません。結構グロテクスなので。

かなり繊維のある部位で身が固いため、包丁で繊維質に切り込みを入れて提供するのが一般的です。それでもほどよい歯応えで、淡白な味わいがあり、ビタミンB2や亜鉛が多く含まれている高級食材です。ミノの一番旨いとされる脂と繊維が合わさってる希少部分はミノサンドと呼ばれ、かなり貴重です。

 

ハチノス(牛第２胃袋）

こちらもミノ同様、部位の見た目がハチの巣のような六角形で凹凸があることから呼ばれるようになりました。

焼肉店だけでなく、欧州ではスープやトリッパなどの煮込み料理にもよく使われています。

しっかりと下処理したハチノスは臭みも少なく、ムニュっとした弾力があり、さっぱりとした風味で、独特の食感があります。

 

センマイ(牛第３胃袋）

第３胃袋であるセンマイは、朝鮮語の千葉と同意味の「千枚」が由来とも言われています。

脂質がほとんどなく低カロリーなので、さっぱりした味です。

鉄分豊富なことから、是非女性に召し上がってもらいたい部位です。

博多のもつ鍋屋では、湯むきで「白センマイ」として塩ごま油や酢味噌で食べたり食べたり、ミックスホルモンとして、もつ鍋の具材に使われる人気の高い部位です。

 

ギアラ(牛第４胃袋）

４番目の胃であるギアラは赤センマイとも呼ばれます。牛の胃は４つありますが、生物学上的に胃の役割を果たしているのはギアラのみで、他の３つの胃は食道が進化したものです。

４つの胃の中で最も濃厚な味が楽しめ、甘く、脂ものっているため、ホルモンの中でも肉に近い食べ応えで人気があります。

 

 

タン(舌）

タンは、英語で舌を意味する「tongue」の音に由来しています。他の肉に比べて脂肪分が少ないのが特徴です。牛タンにはタンパク質や鉄分をはじめ、タウリンなど身体作りに欠かせない栄養素が豊富に含まれています。

焼肉店などでは、最も柔らかい根本部分は「上タン」や「特上タン」として使われ、舌先になるほど脂肪が多くなると肉質も硬くなります。タン先はタンシチューやタンカレーなどの煮込み料理にも使われます。

 

ホホニク(頬）

ホホニクは地域によって呼び方が異なり、頭肉やツラミと呼びます。よく動かす部分なのでとても濃厚な味と歯応えが特徴です。タンに似た独特の風味で、煮込み料理によく使われます。ほほ肉の赤ワイン煮込みなど、煮込むことで独特の風味を消す料理もあります。

 

シビレ(胸腺・膵臓）

シビレの語源は「sweetbread」が日本語訛りになったものと言われています。

とても柔らかみがあり、脂っぽさはなく、フォアグラや白子のようにクリーミーな食感が特徴です。

 

ハラミ(横隔膜）

今や焼肉屋さんでの大人気で定番の部位ですが、横隔膜という部位のため、ホルモンの種類に含まれます。

旨味が濃厚で、脂が乗っており、赤身に見えますが内臓肉なのでローカロリーで、とてもヘルシーです。

 

サガリ(横隔膜の一部）

ハラミからぶら下がっているようについている部位なのでサガリと呼ばれています。

とても柔らかく、ジューシーで、ハラミに比べると脂が少なめであっさりしています。

知らずに食べれば、普通の赤身と間違えるほどの味と食感ですが、ハラミ同様にホルモンの仲間になります。

 

テール(尾）

英語読み通りの尻尾の部分になります。テールスープや煮込み、スライスして焼肉としても出されるなど様々な調理方法があります。

コラーゲンが豊富に含まれており、女性には人気な部位です。

 

いかがでしたか？

まだ、紹介しきれてない部位などありますが、比較的認知度の高い部位を考察してみました。

 

個人的には、赤センマイを是非焼肉で召し上がって頂きたいなと思います。